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【2025年参議院選挙】各政党の政策を分かりやすく比較!少子高齢化・雇用・エネルギー問題への取り組み
2025年夏の参議院選挙が近づいてきました。でも、「参議院選挙って何?」「どの政党がどんな政策を掲げているの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、参議院選挙の仕組みと、各政党が掲げる3つの重要課題(少子高齢化対策、雇用・労働市場改革、エネルギー問題)への取り組みを、中高生でも分かりやすく解説します。
そもそも参議院選挙って何?
日本の国会は衆議院と参議院の2つから成り立っています。これを「二院制」といいます。なぜ2つあるのでしょうか?
📌 参議院の特徴
- 任期は6年(衆議院は4年)
- 3年ごとに半分ずつ改選(今回は125議席が対象)
- 解散がない(衆議院は解散がある)
- 別名「良識の府」「再考の府」
参議院は、衆議院が決めたことをもう一度じっくり考える役割があります。例えば、急いで決めてしまいそうな法律も、参議院でもう一度チェックすることで、より良いものにできるのです。
投票の仕組み
参議院選挙では、1人で2回投票します:
投票の種類 | 何を書く? | どうやって当選が決まる? |
---|---|---|
選挙区選挙 | 候補者の名前 | 各都道府県で得票数の多い人から当選 |
比例代表選挙 | 政党名 または 候補者名 | 政党の得票数に応じて議席配分 |
今回注目される3つの重要課題と各政党の政策
2025年の参議院選挙では、特に以下の3つの課題が重要視されています。各政党がどのような解決策を提案しているか、見ていきましょう。
1. 少子高齢化対策・社会保障
日本は少子高齢化が急速に進んでいます。子どもが減り、高齢者が増えることで、年金や医療費の問題が深刻化しています。
- 「こどもまんなか社会」を実現
- 高校授業料の実質無償化
- 保育士・幼稚園教諭の処遇改善
- 基礎年金の納付期間を40年から45年に延長を検討
- 医療DXで効率化を進め、医療費を抑制
- 「共生社会」の実現を目指す
- 高額な医療費の自己負担は引き上げない
- 所得に応じた医療・介護費の上限制度を創設
- 基礎年金の底上げ(マクロ経済スライドの早期終了)
- 教育国債で子育て支援金を廃止
- 現役世代の社会保険料を年間6万円引き下げ
- 全教育の無償化を目指す
- 高齢者医療の窓口負担を1割から3割へ
- 年金制度を積立方式への移行を検討
- 給付付き税額控除やベーシックインカムを検討
- 「こども国債」で子育て支援を充実
- 介護職員・看護師・保育士の給料2倍を目指す
- 社会保険の適用拡大で年収の壁を解消
- 在職老齢年金の見直し
- 「創造的福祉社会」を構築
- 妊娠・出産にかかる費用の無償化
- 小中学校の給食無償化
- 奨学金返済の税制支援を検討
- エッセンシャルワーカーの所得を抜本的に引き上げ
- 医療・介護・教育の無償化
- 基礎年金底上げ(マクロ経済スライド廃止)
- 最低保障年金の導入を検討
- 金融所得課税を強化
- 大企業・富裕層への課税強化で財源確保
- 社会保障の無償化
- ベーシックサービスの拡充
- 消費税廃止で生活支援
- 分配重視の政策を展開
- 「日本人ファースト」を掲げる
- 子育て支援に力を入れる
- 国籍条項を伴う出産育児一時金の引き上げ
- 国籍条項を伴う出産育児一時金の引き上げ
- キャリア教育の拡充
- 商業・工業・農業など専門学科の無償化
- 補助金を減らし、大学の統廃合を促進
- 食料品消費税の即時ゼロを実現
- 緊急生活支援策で国民を応援
2. 雇用・労働市場改革
物価は上がっているのに、給料がなかなか上がらない…。そんな悩みを解決するため、各政党が様々な政策を提案しています。
政党 | 最低賃金 | 主な雇用政策 |
---|---|---|
自民党 | 継続的な引き上げ | リスキリング支援、同一労働同一賃金の徹底 |
立憲民主党 | 3%の名目賃金上昇率 | 希望者は正社員化、「同一価値労働同一賃金」実現 |
日本維新の会 | 明記なし | ライドシェア解禁、ジョブ型雇用への転換 |
国民民主党 | 全国一律1,150円以上 | 賃上げ引当金制度の創設、長時間労働の是正 |
公明党 | 2029年までに1,500円 | 多様で柔軟な働き方推進、育成就労制度導入 |
日本共産党 | 大幅引き上げ | 非正規の正規化、公契約法制定 |
れいわ新選組 | 全国一律1,500円 | 介護・保育の月給10万円UP、就職氷河期世代支援 |
参政党 | 明記なし | 日本人の雇用を優先、外国人は高度人材のみ |
日本保守党 | 明記なし | 具体的な政策の記載なし |
社民党 | 明記なし | 食料品消費税ゼロで生活支援 |
3. エネルギー問題
電気代の高騰や地球温暖化対策として、どのようなエネルギー政策を取るべきか。特に原子力発電の扱いで、各党の立場が大きく分かれています。
⚡ エネルギー政策の主な立場
【原発推進派】
- 自民党:再稼働+新増設も開始
- 日本維新の会:早期再稼働+次世代炉推進
- 国民民主党:多様な選択肢として原発も活用
【条件付き容認派】
- 公明党:地元理解を得た原子炉のみ再稼働
【原発ゼロ派】
- 立憲民主党:全原発の速やかな停止・廃炉
- 日本共産党:原発即時ゼロ+再エネ100%
- れいわ新選組:原発即時廃止+廃炉ニューディール
- 社民党:原発ゼロ政策を支持
【政策未表明】
- 参政党・日本保守党:エネルギー政策の具体的な言及なし
その他の政党
上記の主要政党以外にも、以下のような政党が今回の選挙に参加しています:
- みんなでつくる党:社会保険料や増税への反対を主張
- 再生の道:教育を最優先にすることを掲げる
- チームみらい:若い世代の政治参加とテクノロジー活用を推進
これらの政党は、特定の課題に焦点を当てた活動を行っています。
どの政党を選ぶ?投票前のチェックポイント
たくさんの政策がありますが、すべてを理解する必要はありません。以下のポイントをチェックしてみましょう:
- 自分にとって一番大切な問題は何か?
(例:教育費、就職、環境問題など) - その問題に対して、どの政党の政策が自分の考えに近いか?
- 実現可能性はあるか?
(財源の説明があるか、具体的な方法が示されているか)
💡 投票のヒント
完璧な政党はありません。100%自分の考えと一致する政党を探すより、「一番大切にしたいこと」を基準に選ぶことが大切です。
まとめ:あなたの一票が未来を作る
参議院選挙は、日本の未来を決める大切な選挙です。今回見てきたように、各政党は少子高齢化、雇用、エネルギーという重要な課題に対して、それぞれ異なるアプローチを提案しています。
「政治は難しい」と思うかもしれません。でも、実は政治は私たちの生活そのものです。給料、教育費、医療費、電気代…すべて政治によって決まります。
18歳以上の方は、ぜひ投票に行きましょう。あなたの一票が、日本の未来を作る大切な一歩になります。
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