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【2026年最新】南鳥島レアアース開発 関連銘柄完全ガイド|日本株・米国株の注目15銘柄を徹底分析
世界初の深海6,000m採掘試験が2026年1月に始動し、「資源小国」日本の国家戦略が大きく動き出した。南鳥島排他的経済水域(EEZ)に眠る推定1,600万トン超のレアアース泥は、中国依存からの脱却という経済安全保障上の悲願を実現しうる。本レポートでは、このメガトレンドの恩恵を受ける日米関連銘柄をファンダメンタルズ・テクニカル両面から徹底分析し、投資判断の材料を提供する。
※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
プロジェクトの現在地:2026年が分水嶺
2026年1月11日、JAMSTEC(海洋研究開発機構)の探査船「ちきゅう」が清水港を出港した。目的地は東京から1,950km離れた南鳥島沖。水深約6,000mの海底からレアアース泥を採取する世界初の大規模接続試験が始まった。試験期間は2月14日まで約1ヵ月間、600気圧という過酷な環境での採鉱システム稼働に世界の注目が集まる。
圧倒的な埋蔵量と品位
南鳥島EEZ内の有望海域約2,500km²には、ジスプロシウムで世界消費量の約730年分、テルビウムで約420年分に相当するレアアースが眠る。特筆すべきは品位の高さで、中国陸上鉱山の約20倍(5,000-8,000ppm)という超高濃度を誇り、放射性元素もほとんど含まない「クリーン資源」である。
商業化タイムライン
| 時期 | マイルストーン | 投資家にとっての意味 |
|---|---|---|
| 2026年1-2月 | 接続試験(現在進行中) | 成功すれば関連銘柄に短期的なカタリスト |
| 2027年2月 | 日量350トン大規模採鉱試験 | 商業化可能性の本格評価が可能に |
| 2027年度 | 南鳥島処理施設完成 | インフラ関連企業への恩恵本格化 |
| 2028年度以降 | 商業生産体制整備 | 需要サイド企業(磁石・EV等)が最大受益者に |
政府はSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)を通じて2018年以降約400億円を投入。2025年度補正予算では追加で164億円が計上され、国策としての本気度が窺える。
日本株:海洋開発・造船セクター
三井海洋開発(MODEC)[6269] — 最注目銘柄
| 指標 | 数値 | 評価 |
|---|---|---|
| 株価 | 15,000円 | 過去1年で+366% |
| 時価総額 | 約1.02兆円 | 大型株 |
| PER(予想) | 20.8倍 | 適正水準 |
| PBR(実績) | 5.43倍 | やや高め |
| 配当利回り | 0.88%(年間140円) | 80円から増配 |
| ROE | 21.29% | 高水準 |
業績は絶好調だ。2025年12月期第3四半期の売上収益は33.5億ドル(前年比+11.9%)、営業利益は3.05億ドル(同+19.5%)。特筆すべきは受注高で、84.7億ドルと前年比+1,327%という爆発的成長を記録した。浮体式海洋石油・ガス生産設備(FPSO)の世界トップクラスの技術を有し、深海レアアース採掘への技術転用可能性から「南鳥島銘柄」として最も注目を集める。
テクニカル分析:75日移動平均線から+11.4%乖離、200日線からは+60.3%乖離と中長期上昇トレンドを維持するものの、25日線から-9.1%と短期的には調整局面にある。ベータ値1.55と市場平均より変動が大きく、高値掴みには注意が必要だ。RSIは50前後で中立圏。
三菱重工業 [7011]
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 株価 | 4,519円 |
| 時価総額 | 約15.2兆円 |
| PER(予想) | 62.3〜66.2倍 |
| PBR | 5.76〜6.09倍 |
| 配当利回り | 0.53〜0.56% |
2026年3月期上期の売上収益は2.11兆円(前年比+7.3%)、事業利益は1,715億円(同+2.1%)。防衛・宇宙・原子力が柱で、海底資源・メタンハイドレート関連テーマ銘柄として位置付けられる。長崎造船所を保有し、核融合炉の中枢機器製造技術も持つ。テクニカルでは全期間で上昇トレンドを維持し、200日線から+19.6%乖離。
川崎重工業 [7012]
株価12,875円(2026年1月30日)。2026年3月期中間業績は売上9,962億円(+12.7%)、事業利益357億円(-25.2%)。船舶海洋ディビジョンでLNG船、潜水艦、AUV(自律型無人潜水機)を開発。深海救難艇・関連装置の製造実績があり、南鳥島プロジェクトへの技術貢献可能性が高い。アナリスト目標株価18,812円(割安判断)。2月9日の決算発表が次の材料となる。
その他の注目銘柄
| 銘柄 | コード | 株価 | PER | 配当利回り | 関連度 |
|---|---|---|---|---|---|
| IHI | 7013 | 3,619円(年初来高値) | 29.3倍 | 0.58% | ★★☆☆☆ |
| 古野電気 | 6814 | 7,140〜7,800円 | — | — | ★★☆☆☆ |
| 日本郵船 | 9101 | 5,072円 | — | 4.48% | ★☆☆☆☆ |
古野電気は舶用電子機器の世界大手で、売上高1,027億円(+9.8%)、営業利益126億円(+21.0%)と好調。アナリスト目標株価10,900円と強気評価。深海探査用機器への需要増が期待される。
非上場ながら要注目の企業群
日本海洋掘削は2018年に経営破綻後、現在はENEOS Xploraの100%子会社として非上場。南鳥島プロジェクトのサブシープロダクションシステム開発を担う中核企業だ。深田サルベージ建設(辰巳商会グループ)は深海探査機器を導入し、商船三井との洋上風力協業も進める。日鉄エンジニアリング(日本製鉄子会社)は海洋鋼構造物の実績を持つ。親会社の株価動向にも注目したい。
日本株:素材・製造・商社・防衛セクター
レアアース精錬・磁石製造
| 銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当利回り | 関連度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 信越化学工業 | 4063 | 5,129円 | 20.5倍 | 2.23倍 | 2.07% | ★★★★★ |
| 住友金属鉱山 | 5713 | 9,360円 | 27.3倍 | 1.5倍 | 1.5% | ★★★★★ |
| TDK | 6762 | 1,981円 | 20.4倍 | 1.92倍 | 1.62% | ★★★★★ |
| DOWAホールディングス | 5714 | 9,564円 | 18.4倍 | 0.8倍 | 1.91% | ★★★★☆ |
| ミネベアミツミ | 6479 | 3,135円 | 約17倍 | 1.5倍 | 1.6% | ★★★★☆ |
| レゾナック | 4004 | 約3,500円 | — | 1.0倍 | — | ★★★☆☆ |
信越化学工業は希土類磁石(ネオジム磁石)の国内最大手。2026年3月期3Qの売上高は1.93兆円、営業利益4,980億円(-14.8%)と減益だが、レアアース酸化物の製造・販売で南鳥島開発の最大受益者候補。時価総額10.18兆円の超大型株として安定感がある。配当利回り2.07%も魅力的だ。
TDKはジスプロシウムフリー・ネオジム磁石の量産化に成功した技術力が強み。「組織制御技術」による重希土類削減を実現しており、レアアース価格高騰・供給不安のヘッジとなる両面戦略を持つ。2026年3月期上期は売上1.18兆円(+8.6%)、営業利益1,476億円(+10.7%)と好調。
住友金属鉱山は非鉄金属と電子材料の両輪経営。ニッケル、銅、金の鉱山権益に加え、都市鉱山リサイクル技術を保有。南鳥島で採掘されたレアアース泥の製錬を担う有力候補だ。中間決算は純利益539億円(+16%)と好調。
商社セクター
| 銘柄 | コード | 株価 | PER | 配当利回り | 関連ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| 三菱商事 | 8058 | 4,097円 | 約12倍 | 2.68% | 資源権益・調達網 |
| 三井物産 | 8031 | — | — | 約2.5% | 金属資源に強み |
| 住友商事 | 8053 | 約4,300円 | 約9倍 | — | MP Materials独占販売契約 |
| 双日 | 2768 | — | — | — | 豪ライナス社出資 |
三菱商事はバリュエーション面で魅力的。PER約12倍、PBR約1.3倍と総合商社の中でも割安感があり、配当利回り2.68%も高水準。金属資源権益の豊富さから、南鳥島開発への参画可能性も高い。
双日は豪ライナス社(世界最大の非中国レアアース生産者)への出資実績があり、住友商事は米MP Materialsとの独占販売契約を持つ。レアアース調達の多角化で既に先行する両社は長期投資に適している。
防衛関連セクター
| 銘柄 | コード | 株価 | 業績動向 |
|---|---|---|---|
| 三菱電機 | 6503 | 約5,100円 | 売上2.73兆円(+3.4%)、営業利益2,243億円(+27%) |
| NEC | 6701 | 5,210円 | 売上2.42兆円(+4.3%)、営業利益1,851億円(+46.8%)、純利益+98.8% |
| 富士通 | 6702 | 4,283円 | 売上2.45兆円(+1.8%)、営業利益2,110億円(+99.4%) |
NECは防衛・宇宙関連システムに強み。3Q累計の純利益は1,422億円(+98.8%)と利益倍増。PER約45倍、PBR約4.0倍と成長プレミアムを織り込むも、経済安全保障テーマの本命銘柄として注目度は高い。日本の防衛費は2026年度9.04兆円(+9.4%、過去最高)と追い風が続く。
米国株:レアアース・深海採掘・EV・防衛
レアアース採掘・精錬セクター
| 銘柄 | ティッカー | 株価 | 時価総額 | 1年リターン | 投資判断 |
|---|---|---|---|---|---|
| MP Materials | MP | $58〜70 | 約104億ドル | +224〜275% | ★★★★★ Top Pick |
| Energy Fuels | UUUU | $15〜22 | 30〜40億ドル | +299% | ★★★★☆ 高成長 |
| USA Rare Earth | USAR | $16〜22 | 22〜33億ドル | — | ★★★★☆ 政府支援 |
| Lynas Rare Earths | LYSDY | $9〜13 | 約104億ドル | +171% | ★★★★☆ |
| Ucore Rare Metals | UURAF | $4〜7 | 約2.4億ドル | — | ★★★☆☆ 開発段階 |
MP Materialsは西半球唯一のレアアース鉱山(カリフォルニア州マウンテンパス)を運営し、「鉱山から磁石まで」の垂直統合サプライチェーンを構築中。米国防総省から4億ドルの投資と10年間の供給契約(最低価格保証110ドル/kg)を獲得。現金残高19.4億ドルと財務基盤も盤石だ。フォートワースの磁石工場が2026年半ばに稼働開始予定で、これがカタリストとなる。アナリスト15名中12名が「Strong Buy」、平均目標株価は80.07ドル。
Energy Fuelsはユタ州ホワイトメサミルで米国唯一のウラン・REE処理施設を運営。2026年1月発表のBFSでは、NdPr生産拡張(6,000トン/年)のIRRが33%と高収益を予測。生産コスト29.39ドル/kgは国防総省の価格保証110ドル/kgを大幅に下回り、十分な利益確保が見込める。
USA Rare Earth(USAR)は2026年1月に16億ドルの政府投資パッケージを獲得した点で異彩を放つ。テキサス州ラウンドトップ山プロジェクトと、オクラホマ州スティルウォーターの磁石製造施設(2026年Q1稼働予定)を持つ。現金2.57億ドル、無借金と財務健全だが、プレ収益段階のため投機的性格が強い。
深海掘削技術セクター
| 銘柄 | ティッカー | 株価 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| SLB(Schlumberger) | SLB | 約45ドル | 世界最大の油田サービス企業、OneSubsea部門 |
| Transocean | RIG | 約4ドル | 超深海掘削リグ艦隊 |
| Noble Corporation | NE | 約31ドル | バックログ70億ドル、2027年回復期待 |
SLBは2025年Q4でEPS 0.78ドル(予想上回り)、売上97.4億ドル(予想上回り)と好決算。デジタル部門の売上は前四半期比+11%、営業利益率28%超と高水準。OneSubsea部門の海底機器・ロボティクス技術は深海レアアース採掘への転用可能性を秘める。配当利回り約2.5%で安定収益を確保しつつ成長も享受できる。
防衛産業セクター
| 銘柄 | ティッカー | 株価 | 2026年1月パフォーマンス |
|---|---|---|---|
| Lockheed Martin | LMT | $582〜646 | 1980年以来の最高月間上昇率(+28%) |
| RTX Corporation | RTX | 約201ドル | 時価総額約2,694億ドル |
| Northrop Grumman | NOC | 約692ドル | B-21爆撃機・宇宙システム |
| General Dynamics | GD | 約351ドル | 潜水艦・戦車 |
Lockheed Martinは2026年1月に1980年以来の最高月間リターンを記録。背景にはTHAAD契約発表と国防総省との新たな利益配分協定がある。TTM売上750億ドル、純利益50億ドル、ROE 76.86%と収益性は卓越。F-35戦闘機1機あたり約418kgのレアアースを使用するため、供給安定化は直接的な恩恵となる。フォワードPER 21.55倍、配当利回り約2.5%と大型防衛株として適正な水準。アナリスト目標株価は650〜695ドルに引き上げられている。
マクロ経済環境:2026年2月の投資環境
日米金利差は縮小傾向
日銀の政策金利は0.75%、30年ぶりの高水準に達した。2025年12月の利上げ(0.50%→0.75%)後、2026年1月会合では据え置き(8対1)。次回利上げは2026年7〜9月と予想され、ターミナルレートは1.25%(野村総研予測)。一方、FRBは3.50〜3.75%で据え置き、2026年中の利下げは1〜2回程度と慎重姿勢。日米金利差は約2.75〜3.00%と依然大きいが、縮小トレンドにある。
ドル円相場
2026年1月30日時点で154.77円。NY連銀によるレートチェック実施で日米共同介入の憶測が浮上したが、米財務長官は否定。アナリスト予測は140〜166円と分かれており、日銀利上げ継続で円高シナリオ、日本財政拡張リスクで円安シナリオの両面がある。米国株投資家は為替リスクに注意が必要だ。
レアアース価格は急騰
| 元素 | 現在価格 | 2025年変化率 | 主要用途 |
|---|---|---|---|
| ネオジム(Nd) | $153〜161/kg | +55〜59% | EV・風力モーター |
| ジスプロシウム(Dy) | $453〜930/kg | +28.5%〜急騰 | 高温磁石安定化 |
| テルビウム(Tb) | $992〜4,028/kg | +103%(YTD) | LED・蛍光体 |
中国の輸出規制が価格高騰の主因だ。2025年4月の第1波規制(7種)で欧州価格は中国国内の最大6倍に急騰し、自動車工場の操業停止も発生。10月の第2波規制(5種追加・域外適用)は米中交渉の結果、2026年11月まで1年間停止されているが、再開リスクは常に存在する。
EV市場と防衛予算
2025年の世界EV販売は2,070万台(+20%)。2026年は2,370万台(+15.2%)、新車シェア27.5%を予測。中国が61%を占め、欧州33%成長と堅調。EV1台あたりネオジム約5kg、ジスプロシウム約1kgを使用し、レアアース需要の構造的増加は確実だ。
日本の2026年度防衛費は9.04兆円(+9.4%)、過去最高を更新。GDP比2%を前倒し達成し、世界第3位の防衛支出国となった。米国FY2026は約1.01兆ドルと初の1兆ドル超え。防衛装備品へのレアアース需要は急増している。
投資テーマ分析:タイムフレーム別戦略
短期(〜1年):ニュースフロー狙い
カタリスト候補:
- 2026年1〜2月:接続試験結果発表
- 中国の輸出規制関連ニュース
- 関連企業の受注発表
推奨銘柄:三井海洋開発(6269)、東洋エンジニアリング(6330)、MP Materials(MP)
短期トレードでは試験結果や地政学イベントによるボラティリティを活用する。ただし「テーマ株」として期待先行で急騰・急落しやすく、ポジションサイズは抑制的に。ベータ値1.5超の銘柄も多く、高値掴みリスクに注意。
中期(1〜3年):技術確立フェーズ
カタリスト候補:
- 2027年2月:日量350トン大規模採鉱試験
- 2027年:南鳥島処理施設完成
- 2028年度:商業化移行判断
推奨銘柄:石油資源開発(1662)、住友金属鉱山(5713)、TDK(6762)、Energy Fuels(UUUU)
技術進捗に合わせた段階的な積立投資が有効。特にTDKは「ジスプロシウムフリー磁石」技術でレアアース価格高騰のヘッジと需要増加の両面から恩恵を受ける。住友金属鉱山は国産レアアース製錬の有力候補として注目。
長期(3年以上):商業化恩恵
構造的追い風:
- 脱中国サプライチェーンの加速
- EV・再エネ需要の構造的成長(2040年までネオジム需要+227%、ジスプロシウム+687%予測)
- 経済安全保障プレミアム
推奨銘柄:信越化学工業(4063)、双日(2768)、Lockheed Martin(LMT)、SLB
国産レアアース安定供給が実現すれば、需要サイド企業が最大受益者となる。信越化学は国内最大の希土類磁石メーカーとして本命。商社では双日(豪ライナス出資)、住友商事(MP Materials独占販売)が先行。防衛ではロッキード・マーティンが確実な需要増恩恵を受ける。
推奨ポートフォリオ配分例
| 投資枠 | 配分比率 | 推奨銘柄 |
|---|---|---|
| 短期トレーディング枠 | 20% | 三井海洋開発、MP Materials |
| 中期成長枠 | 40% | TDK、住友金属鉱山、Energy Fuels |
| 長期コア枠 | 40% | 信越化学工業、双日、Lockheed Martin |
リスク要因と結論
主要リスク要因
技術リスク:水深6,000mでの大規模採掘は世界初。600気圧の高圧環境での機器耐久性、研磨性の高い泥の処理技術は未確立であり、試験失敗のリスクは無視できない。
コスト競争力:ベストシナリオで1トン約2万円、ワーストシナリオでは10万円超と試算が分かれる。中国が価格引き下げで対抗すれば採算割れリスクも。
地政学リスク:中国の輸出規制第2波は2026年11月まで停止中だが、再開されれば関連銘柄に短期的な追い風と長期的な供給リスクの両面が生じる。
環境リスク:20カ国以上が深海採掘の猶予措置を要求。国際的な規制強化の可能性は常に存在する。
期待先行リスク:三井海洋開発は過去1年で+366%上昇。商業化まで最短でも2028年度以降であり、現在の株価が楽観シナリオを織り込んでいる可能性がある。
結論:国策テーマへの戦略的アプローチ
南鳥島レアアース開発は、経済安全保障・産業競争力・技術立国という日本の国家戦略の核心に位置する。推定埋蔵量1,600万トン超(世界3位相当)、品位は中国の20倍という圧倒的な資源ポテンシャルを持ち、政府は2028年度以降の商業化に向けて着実にマイルストーンを積み上げている。
投資家にとっては、短期的なニュースフローによるトレーディング機会と、長期的な構造変化の恩恵を享受するポジション構築の両面からアプローチできる。ただし、世界初の深海採掘という技術的不確実性、中国との価格競争リスク、期待先行の株価上昇には十分な注意が必要だ。
重要監視ポイント:
- 2026年1〜2月の接続試験結果
- 中国の輸出規制動向(2026年11月以降)
- 2027年大規模採鉱試験の成否
- 政府予算・政策の継続性
技術的成功と商業化実現には相当な時間と不確実性が伴うため、ポジションサイズを適切に管理し、段階的な投資アプローチを推奨する。
よくある質問(FAQ)
Q. 南鳥島レアアース開発の最注目銘柄は?
A. 日本株では三井海洋開発(6269)が最注目です。深海採掘技術の転用可能性から過去1年で+366%上昇しています。米国株ではMP Materials(MP)が西半球唯一のレアアース鉱山を運営し、国防総省から4億ドルの投資を獲得しています。ただし両銘柄とも既に大きく上昇しており、高値掴みリスクには注意が必要です。
Q. 商業化はいつ頃の見通し?
A. 政府は2028年度以降の商業生産体制整備を目標としています。2026年1-2月の接続試験、2027年2月の大規模採鉱試験(日量350トン)、同年の南鳥島処理施設完成を経て、段階的に商業化へ移行する計画です。
Q. 投資リスクは何がある?
A. 主なリスクは4点です。①水深6,000mでの技術的不確実性(世界初の試み)、②中国との価格競争(ダンピングリスク)、③期待先行による株価の過熱、④中国輸出規制の再開リスク(2026年11月以降)。ポジションサイズの管理と段階的投資が推奨されます。
Q. 長期投資に適した銘柄は?
A. 信越化学工業(4063)は国内最大の希土類磁石メーカーとして、国産レアアース安定供給の最大受益者候補です。配当利回り2.07%、時価総額10兆円超の超大型株として安定感があります。米国株ではLockheed Martin(LMT)がF-35戦闘機等へのレアアース需要増から恩恵を受けます。
Q. 為替リスクはどう考えるべき?
A. 2026年1月時点でドル円は154円台。日銀の利上げ継続で円高方向、米国の利下げ慎重姿勢で円安方向と見方が分かれています。米国株投資では為替ヘッジの検討、または円高局面での段階的な買い増しが有効です。
















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