【中高生向け】衆議院と参議院の違いをわかりやすく解説!参議院選挙の重要性とは?



【2025年最新版】衆議院と参議院の違いをわかりやすく解説!参議院選挙の重要性とは?

【2025年最新版】衆議院と参議院の違いをわかりやすく解説!参議院選挙の重要性とは?

2025年7月20日、日本では参議院選挙が行われます。でも、そもそも「参議院」と「衆議院」って何が違うの?と思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、日本の国会の仕組みを、政治に詳しくない方や中高生でも理解できるように、わかりやすく解説します。

日本の国会は「二院制」という仕組み

日本の国会は、衆議院(しゅうぎいん)参議院(さんぎいん)という2つの議院から成り立っています。これを「二院制」(にいんせい)といいます。

なぜ2つも議院が必要なのでしょうか?それは、1つの議院だけだと、一時的なブームや感情的な世論に流されやすくなってしまうからです。異なる選挙方法や性質を持つ2つの議院を設けることで、法律や政策の決定にバランスと慎重さを持たせ、多様な意見を反映させることができるのです。

わかりやすく例えると…
学校のクラスで何か大事なことを決めるとき、クラス委員会と生徒会の両方で話し合うようなものです。片方だけで決めてしまうと、見落としがあるかもしれませんが、2つの視点から検討することで、より良い決定ができるというわけです。

衆議院と参議院の基本的な違い

項目衆議院参議院
役割のイメージ「決める国会」
スピード重視タイプ
「じっくり考える国会」
慎重派タイプ
議員の人数465人248人
任期4年(ただし途中で解散あり)6年(解散なし)
選挙全員が一斉に選挙3年ごとに半分ずつ選挙
立候補できる年齢25歳以上30歳以上

それぞれの議院の特徴を詳しく見てみよう

衆議院:「決める国会」の特徴

衆議院は、重要な政策や法律の決定において、最終的な決定権を持っています。これを「衆議院の優越」(ゆうえつ)といいます。

衆議院が優先される主な場面:
  • 内閣総理大臣の指名:衆議院と参議院で違う人を選んでも、衆議院の選んだ人が総理大臣になります
  • 予算の決定:国のお金の使い道は、衆議院の決定が優先されます
  • 条約の承認:外国との約束事も、衆議院の判断が優先されます
  • 法律の再可決:参議院が反対しても、衆議院が3分の2以上の賛成で再び可決すれば、法律として成立します

また、衆議院だけが持つ特別な権限として「内閣不信任決議」があります。これは、今の内閣(総理大臣と大臣たち)に「もうあなたたちには任せられません」という意思表示をすることです。これが可決されると、内閣は総辞職するか、衆議院を解散して国民に信を問わなければなりません。

参議院:「じっくり考える国会」の特徴

参議院は、衆議院で決まったことをもう一度違う角度から見直す役割があります。「再考の府」や「良識の府」とも呼ばれています。

参議院の大きな特徴は、解散がないことです。任期6年をしっかり務めることができるため、長期的な視点で政策を考えることができます。また、3年ごとに半分ずつ改選されるため、急激な変化を避けながら、新しい意見も取り入れることができるのです。

参議院の重要な役割:
衆議院が解散されて議員がいない間でも、緊急の必要があれば「緊急集会」を開いて国政の空白を防ぐことができます。これは参議院だけの特別な役割です。

選挙制度の違い:どうやって議員を選ぶの?

衆議院の選挙制度

衆議院では「小選挙区比例代表並立制」という方法を使います。有権者は2票を投じます:

  • 1票目(小選挙区):自分の住んでいる選挙区の候補者の中から1人を選びます。各選挙区で最も多く票を獲得した1人だけが当選します。
  • 2票目(比例代表):支持する政党名を書きます。政党の得票数に応じて議席が配分されます。

参議院の選挙制度

参議院も2票を投じますが、仕組みが少し違います:

  • 1票目(選挙区):基本的に都道府県単位で、候補者個人の名前を書いて投票します。
  • 2票目(比例代表):全国が1つの選挙区となり、政党名または候補者個人の名前のどちらかを書けます。
参議院比例代表の特徴:
候補者個人の名前を書いた場合、その票は個人の得票になると同時に、所属政党の得票にもカウントされます。これにより、有名人やその道の専門家など、全国から支持を集められる人が立候補しやすくなっています。

2025年7月の参議院選挙はなぜ重要?

2025年7月20日に行われる参議院選挙は、日本の政治にとって非常に重要な意味を持っています。なぜなら、現在の国会は「ねじれ国会」と呼ばれる特殊な状況にあるからです。

「ねじれ国会」とは?

2024年10月の衆議院選挙で、与党(自民党・公明党)が過半数を失い、30年ぶりの「少数与党」となりました。つまり:

  • 衆議院:野党が多数派
  • 参議院:与党が多数派(現時点)

このように、衆議院と参議院で多数派が異なる状態を「ねじれ国会」といいます。この状態では、法案を通すのに両院の調整が必要となり、政治運営が難しくなります。

今回の参議院選挙の焦点:
125議席(通常の124議席+東京選挙区の欠員1議席)が争われます。与党が参議院でも過半数を失えば、完全な「ねじれ国会」となり、政権運営はさらに困難になります。そのため、今回の選挙は「事実上の政権選択選挙」とも呼ばれています。

主要な争点:何が議論されているの?

2025年の参議院選挙では、以下のような点が主要な争点となっています:

争点主な論点
物価高対策
  • 与党:困っている人への給付金
  • 野党:消費税の減税
外交・安全保障米国の関税措置への対応、中東情勢への対処など
社会保障人口減少時代の年金・医療制度のあり方
教育教育費負担の軽減、教育格差の解消

よくある質問(FAQ)

Q: なぜ参議院の方が立候補できる年齢が高いの?
A: 参議院は「良識の府」として、より豊富な人生経験を持つ人が議員になることが期待されているためです。任期も6年と長いので、長期的な視点で政策を考える必要があるからです。
Q: 議員の給料はどれくらい?
A: 衆議院・参議院ともに同額で、月給は約129万円、夏冬のボーナスは各約300万円です。さらに、議員活動のための調査研究広報滞在費が月100万円支給されます。
Q: 投票権は何歳から?
A: 18歳以上の日本国民なら、衆議院・参議院どちらの選挙でも投票できます。2016年から選挙権年齢が20歳から18歳に引き下げられました。

まとめ:二院制は日本の民主主義の基盤

衆議院と参議院は、それぞれ異なる役割を持ちながら、お互いを補完し合う関係にあります。衆議院が国民の意思を素早く政治に反映させる一方で、参議院がじっくりと議論を深めることで、バランスの取れた政治運営が可能になるのです。

2025年7月の参議院選挙は、今後の日本の政治の方向性を決める重要な選挙です。この記事を読んで、少しでも国会の仕組みや選挙の重要性について理解が深まれば幸いです。

選挙に行こう!
18歳以上の方は、ぜひ投票に行きましょう。あなたの1票が、日本の未来を決める大切な1票です。事前に候補者や政党の主張を調べて、自分の考えに最も近い候補者・政党に投票することが大切です。



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